「ダ・ヴィンチ・コード/THE DA VINCI CODE」感想
なんでここまで?というくらい異様に宣伝が激しい話題作。とりあえず土日を避けて平日に鑑賞。
これ、原作読んでから見ないと、読んでない人は取り残されたか疑問が残りまくったか、ほとんど話がつかめなかったかのどれかじゃないかと・・・・
ひとつだけ言えるのは、キリスト教が日常生活&文化に密着していない日本では、少なくともこの作品は「娯楽」であり、単純な「ミステリー」に過ぎない扱いしか受けないだろうということ。敬虔なクリスチャンの方々ももちろん日本に存在するだろうと言っても、土着じゃないから。
以下、ネタバレ大有りの感想。
***ネタバレあり***
この作品、最初はソフィー役がジュリア・ロバーツって話じゃなかったっけ?と思ったのは、予告編が流れ出した頃。いつのまにかオドレイ・トトゥになってたらしい。
とりあえず結論を書くと、「娯楽として捉えると結構面白い作品」。
これを真面目に「宗教的に~」とか「美術史的に~」とか言うのはナンセンス。 キリスト教への冒涜だとかそんな真面目に正面から受け取っちゃダメでしょ(苦笑)
天才ダ・ヴィンチ。彼の描いた名画「最後の晩餐」、ちょいとひねってみてみたら、あ~らこんな見方ができちゃったりなんかして♪
とか、
キリストがもしも人間だったら? 結婚してて子供産んでたら? 現代にその子孫が生きている!☆ 子孫を探せっ!
って感じで一つのフィクションとして捉えてしまえばいいのに、なんでヴァチカンが本気になったんだか。
あ、「面白い」といっても、映画はイマイチ・・・・でございました。 無理でしょ、あの内容をたった2時40分に収めようなんて。2~3つくらいの謎解きに絞ってしまえばよかったのに、全部を詰め込もうとしたために見事に全てが中途半端(^_^;
文字が絡む謎解きの面白さは字で読むほうが断然掴みやすい。
勝手に映画に求めていたのは、活字だけじゃどうしても想像が追いつかない、本当のビジュアル部分だったのだけれど・・・・ その辺はまた見事に適当だったな~(--;
例えば「最後の晩餐」の使徒ペテロの威嚇してる手なんてのは、活字だけで読んでてもよく分からない。実際に絵を前にして、その部分に注目して「お~っ!そうも見える」と頷けるものだというのに、映画ではそのことは全く触れられず(^_^;
キリストの隣にマリアと言われる人物を並べなおして「ほら、マリアをこっちに並べれば、2人は寄り添ってるでしょ、ラブラブでしょ♪」なんてことはやらんでもいいから、Mの字を重ねてみるとか、ペテロの手にスポット当ててみるとか、原作にあったことをちゃ~んと目で認識できるようにしてくれれば良かったのに。
謎解きは悩みながら解いていく過程が面白いのであって、「あ、これの答えはこれね」なんて1+1=2くらいの簡単さで解いちゃったら全然面白くない。
原作では鏡文字を見た時に「こんな言語は見たことがない!お手上げだ~orz」ってなってたのに、なんで映画では文字を見るなり「鏡が必要だ」って言えるんだよ。しかも悩んで絶望しかけた教授、あんたが!
内容そのものの感想を書く前に、とりあえずalexの宗教背景を先におことわり。
・キリスト教の知識有(といってもカトリックでもプロテスタントでもないっす)
・母親が熱心なキリスト教(?)信者の為、まぁ、あれこれと叩き込まれた幼少時。
・が、組織の腐敗を目の当たりにし、教義そのものよりも組織のあり方に疑問を抱いて15でドロップアウト。
・神の存在は否定しないが、叩き込まれた「神」に関しての詳細には疑問だらけ。
ちうことで、alexはあんまり「キリスト様様」なやつじゃないです。まぁ、No.1は神そのもので、キリストはあくまでも2nd、神の創造物に過ぎない。っていう非三位一体論を叩き込まれたからキリストそのものを神格化してないだけかもしれませんが。
こういう捉え方、いいね~。好きだわ。と思ったのは、「聖書は人が作ったもの」のくだり。
キリスト教信者じゃなかったものの、政治的な意図でコンスタンティヌスが聖書編纂を行った、って解釈は、それが真実かどうかなんて全然関係なしに、alexとしてはgood。 キリストはimmortalな存在ではなく、そう仕立て上げられた、というのは別に突飛な発想じゃないし、誰もが一度は疑ってもおかしくないポイントだと思う。
まぁ、彼本人にはそれなりのカリスマ性があったんでしょうけれど。mortalな存在だったのだとしたら。
神の言葉、なんてだいそれた修飾語をつけたって、それを証明することは出来ないわけだし、支配者階級が被支配者階級をコントロールしやすくするために導入したのが宗教といえる部分が多々ある中で、キリストの神秘性なんて人それぞれの解釈があってあたりまえだろうと。
教会が虐殺を行った、って忌々しそうに言うけれど、そんなの分かりきった話で。十字軍だってなんだって、キリスト教の勘違い大虐殺と見ることも出来る。現代の十字軍を気取った某国のエライさんの暴走だって同じこと。私怨と利権で他国を侵略するのはキリスト教に限らず各宗教の十八番。
オプス・デイの禍々しさを出したがってたようだけれど、別にあれだけが特別ってことはない。自らの身体を痛めつけ、それを神への忠誠(?)とするのは他でもあること。 迫害されること、痛めつけられること、哀しい思い、辛い思いをすること。それが「神に選ばれた証」だと言ってはばからない連中もわんさかいる。(他人の苦しみにはそーいうくせに、自分が苦しくなると逃げ出す輩も多し)
はっきりとした四季があり、食べ物が簡単に手に入る場所にある日本では、キリスト教を本当に理解するのは難しいと聞いたことがある。食べ物を得ることの出来ない荒野にて、神から与えられる食物でしか生きながらえることが出来ない環境では、神に従うこと=生、神に背くこと=死 を意味し、唯一絶対神を信じ崇めるしか行き続ける術はない。
善か悪か。白か黒か。キリスト教ではそれが全て。
対して温暖な気候に恵まれた日本(北海道は温暖ではないけれど)。 黒白よりも灰色の部分が多い文化。たとえそれが邪教であったとしても、文化的価値があると思えば国宝として保存する国。 古都に国宝として保管されている仏像etcの中には、密教のものだってたくさんある。
もちろん、宗教対立の中で迫害されて削り取られてしまった曼荼羅などもあるわけだけれど、密教とは言え、残っていればさぞかし美しかっただろうに・・・と惜しんでさえもらえている。
八百万の神が存在する日本で、キリストの子孫の存在はきっと否定はされないと思う。そしてまた、キリスト教の教えを叩き込まれ、神への服従=生 神からの離反=死 を叩き込まれきたalexでも、キリストが人間だった説に猛然と反論しようとは思わない。
愛に溢れる神ならば苦しむのを放置せんだろうし、苦しめ抜いてそれでも裏切らないと分かった時だけ愛情を注ぐのであれば、それは単にすんごいわがままというか淋しい存在だとも思える。
ま、日本ではこの作品の宗教的論争なんてほとんど起きないでしょうし、海外の激しい動きを見ていても、「なんでそんなに?」と思う人の方が大勢かも。 いいとか悪いじゃなくて、そーいう文化もありだな~、とヘンなところで納得してしまった(笑)
微妙に路線がずれたような・・・・・
そうそう、映画を観てておかしかったのは、「あ~、ヴァチカンにケンカ売らないように頑張ったのね」というシーンがちらほら見えたこと。
宗教団体から圧力もあっただろうし、これからもあるのだろうけれど、とりあえず断言を避けるような台詞回しにしてる部分があったように思う。でも、やっぱり最後は子孫の話になるんだけど(^_^;
これ・・・ラジー賞取っちゃったら面白いのに(笑)
腑に落ちないのは、なんで全世界レベルでこんなにも宣伝しまくってるのか、という点。 原作がバカ売れしてるから? それにしては・・・・キリスト教文化圏が多い中で反発食らうのが分かってて、配給会社はなんでこんな動き方をしてるんだろうとずっと謎に思い続けて早数ヶ月。
生活に密着してない日本でならいくら煽ってもたいしたことないからいいんだけど・・・あ、いや。キリスト教文化圏からは白い目で見られるんだろうけど、そうなったら。
そのうちメル・ギブソンあたりが対抗作品だしてきたりして・・・いやいや(^_^;
情報が欲しくて公式サイトにアクセスしたはいいけれど・・・・。 やい、Sony Pictures。 誰も彼もがFlashに感動すると思うな!キャストが確認したくて公式サイトを見たのに、なんでいちいちアナグラムっぽいメニューとか、小道具の画像を見せられにゃんらんのさ(--メ 単純なテキストサイトも準備してくれ。うっとーしい!
文句タラタラですが、ルーブル美術館には行きたくなりました。ついでに映像は綺麗だったんじゃないかと。
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どーもどーもまたまた更新でなく後進してますBasettaでありますが、
うpされずにお蔵入りな下書きはたんまりあるのですが…
気が向いたら賞味期限切れな原稿もその内うpしてみたいとは思っとりますf^。^;
今回は公開当日の朝一番のダ・ヴィンチ・コードに行って来たの....... [続きを読む]
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マスコミ大にぎわいの「ダ・ヴィンチ・コード」、
見ながら映画より小説のほうが面白そうかもと思った(^^;
原作を読んでないのにそんなことを思ったのは初めてだ。
まあ、普段アクション映画ばっかでミステリーを見てないってのもあるのかもしれないけど…。
というわけで、これ、rukkiaにとってはイアン・マッケラン(リー・ティービング役)とポール・ベタニー(シラス役)の怪演が際立つ娯楽作、といったところだ。ア�... [続きを読む]
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コメント
このトム・ハンクスはラジーだと思うのですが、どうでしょう。
ちょっと楽しみになってきました > 意地悪
処女懐胎なんてどうせ誰かとよろしくしたんだろうなんて思ってる日本人にとっては、キリストさんにお子様がいても全然問題ないかと(^^;
私はクリスチャンじゃないので、詳しい解釈は知らないのですが、キリストさんは「神の子」であって「神」じゃないですよね。 < 聖書にそうかいてあったような気が…。
人気がなければ気にしないところなんでしょうが、これだけ流行ると抗議もしたくなるんでしょうかね。
聖書もだけど日本書紀なんかも時の権力者がいいように編纂したはず。ロングセラーっていうのはコワイですねぇ(^^;
投稿: rukkia | 2006/05/28 18:41
>rukkiaさん
こんにちは!
そうでした、キリストは「神の子」であって神そのものではありません(^_^;
三位一体だとどれもが神みたいな感じでよく分からん・・と混乱してしまいました(汗)
原作はかなり売れたみたいですから、やっぱり放置はできなかったんですかね。
日本書紀とかも言われますよね、実際には時の権力者が好き~に編纂したものだと。
ロングセラー、ホントにコワイものです(苦笑)
投稿: alex | 2006/05/30 13:48