「ディパーテッド」 レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン
香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッドリメイク版、「The Departed」、やっと鑑賞。
・・・・・・・・・誰が主役なんだ?
賛否両論らしいですが、確かにレオナルド・ディカプリオの演技は悪くないんですが、あの「インファナル・アフェア」の世界観はハリウッドには理解不可だったor表現力が足りなかったorそもそも無謀だった のどれかじゃないかと。
香港映画にしては珍しく、きちんと練られた脚本、バランスの取れたキャスティング、演技力の高い俳優という要素の揃っていた「インファナル・アフェア」が見事だっただけに、やっぱりハリウッドなのねぇ・・・と呟いてしまう作品でした(^^;
「インファナル・アフェア」のリメイクだといわなければ、それを知らなければ、まぁ悪くないうちに入るとは思うんですけどね・・・・・。元がいいからなぁ~。
これ、「インファナル・アフェア」を観ていいと思った人はあまり見てはいけない作品かもしれません。
ということで、ネタバレ100%の感想を呟きます。
***ネタバレ大有り***
香港マフィアをアイルランド系マフィア(?)に置き換えた本作。
主役はマット・デイモンが演じるコリン(警察に潜入したマフィア)と、レオナルド・ディカプリオが演じるビリー(マフィアに潜入した警察)のはずなんですが、全編通してジャック・ニコルソンが演じるコステロの存在感がでかすぎっ!
主役は誰よ。
ジャック・ニコルソンは嫌いじゃないけど、主役は2人だからっ!
誰だ、脚本&編集&演出は。なんであんなにもニコルソンの独断場ばっかりなんだ。
元々の「インファナル・アフェア」は3部作。1部でトニー・レオンが演じたマフィアに潜入した警察が殉職し、2部で過去に遡り、3部で1部のその後を描いた、かな~り壮大な「無間地獄」の物語。オープニングから仏像が四方を囲んでいるような、独特の雰囲気があったのに。(あれをただの西洋人が見ても感覚分かんなかったんじゃないかと思ったのが当たった気がする)
そもそも3部作を2時間ちょっとに納めようと思うのが無理でしょー。
あちこちに原作を踏襲したシーンや台詞がちりばめられてはいるけれど、どれもコレも見せ場になりそうなものだけを集めてきて取ってつけたようでいまいち。
めっちゃ緊張感のあるはずのシーンも緊張感なく、「本当は撮りたくなかった」と言ったマーティン・スコセッシ監督のやる気のなさ(?)が感じられるような気が。。。
「ロミオ&ジュリエット」「タイタニック」で爆発したレオナルド・ディカプリオなれど、いまいちあのブームが好きじゃなかったalexはすっかりレオを誤解していたようで、あ、この人演技力あるんだ。と気づいたのがせめてもの収穫なのかも(^_^;
マット・デイモンもあんなもんなのかな~~
オリジナルでアンディ・ラウが演じた役。もちっと深みがあったはずなんだけどな~。
コステロのガールフレンド、いなくてもいーんじゃない?オリジナルでは彼女も実は「潜入」だったというドンデン返しがあって、「うを~!」と思ったのに。
アイルランド系やイタリア系や、という人種問題の知識がないからいまいちピント来なくて深みを感じなかったのか・・・
っつーか、無間地獄に落ちてないぢゃん、2人とも!
なんでそう簡単に頭ぶっ飛ばして楽にしてあげちゃうわけ?コリン(警察に潜入したマフィア)を。
いつばれるかヒヤヒヤしてはいても、良心の呵責だの警察になりたいのかもしれない潜入マフィアの気持ちだのが全く感じられない。
ぽんぽんと出世して得意になってるだけのバカ男に成り下がってる。
自分を警察に送り込んだマフィアボスとの関係が見えてこない。
父親代わりに尊敬してるのか、その容赦のなさに怯えているのか、とって替わってやろうと思ってるのか。
あれじゃ、恩はあるけど邪魔になってきたからさっさと消したい、と思ってるようにしか・・・
恩やしがらみ、恋敵(笑)などなど複雑な思いを抱えつつも、正義になりたくなって最後には手を下したオリジナルの複雑さはどこへ行った。
ちらちらと出てくるマリア像や教会、シスターに神父はどんな意味があったんだろう。。。居並ぶ仏像のかもし出す雰囲気は肌で感じ取れても、キリスト教アイコンの意味は感じ取れなかったのがかなしひ。。。。
「私は私がウソをついてるんだと思ってたのに、ウソをついてたのはあなただったのね」
真実を知った恋人が漏らす言葉。
勘ぐりすぎかもしれないものの、お腹の中の子供はコリンじゃなくてビリーの子なんじゃないか?との疑念が拭えず(^^;
“ウソを吐くのは自分の精神を安定させるため”
って、自覚しながらウソつくのはきっついな~。
精神科医って常に自己分析できてしまうんだろうか。
だとしたらたまにつらいんじゃないかとふと思う。
マフィアの潜入と警察の潜入で1人の女を挟まなくていいのに。最終的には情緒不安定な警察の潜入じゃなくてマフィアの潜入を選ぶ彼女だけれど、別々の人物でもよかったと思われ。
登場人物を少なくする必要があったのだとしても、なんだかな~と思う。
どうせリメイクするなら、半端にオリジナルの色を残さずに、オリジナルのテーマを踏襲&拡大してくれればよかったのに。
オリジナルのテーマを無視してストーリーだけ追うんじゃなくて。
頼むから、コレでアカデミー賞だなんて言わんでくれ。あ、この時期の日本公開作品は全てに「アカデミー賞最有力候補!」が付くんだった(笑)
しかし・・・BBCでもないのに美女が1人もいない(爆笑)
男くささを出したかったんだろうか・・・・(苦笑)
レディースデイに観にいってよかった、と思った作品でした。
やっぱただのドンパチ映画でいいよ、ハリウッドは。
オリジナル「インファナル・アフェア」を観てない人には面白かったのかもしれないので、オリジナルが好きなやつの戯言でした。
↓これが見たい、コレが!
インファナル・アンフェア 無間笑
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コメント
私も昨日、やっと見ました。
感想はほとんど同じです。
向こうでの評判いいから、「きっとバイオレンス映画に化けてはいるものの、スコセッシならではの世界を見せてくれるのかな」と、少しだけ期待していたら……なんだか???
時系列どおりに見せた脚本がマイナスして、スリルが高まる気配もなかなかないし、オリジナルの妖しさはもとより期待していなかったとはいえ、娯楽映画のテンポとしても、ちょっとなーでした。
レオはアイドルというより、芝居のうまい「いい俳優」だと思っていたけど、マット・デイモンともども、この役をやるには若すぎる~~!
あれは、40になって、少し疲れた男の色気が~~~。
とか、いろいろ文句つけながら見てしまった。
楽しもうと思ってたのに……。
(物語性と娯楽性、スター映画として成り立つプロット……あれは各国、いろんな俳優でリメイクしてくれたら見たい!と思うんですよ)
ニコルソン、好きだけど……オリジナル「サム」の怖さにはかなわなかったね。
投稿: お姐 | 2007/02/09 00:44
>お姐様
こんにちは!お姐様もご覧になりましたか(^^)
オリジナルのサムはカワイイ(?)顔して怖かったですよね・・・
間違ってもビリーに遺言を残すようなことはなかったような。。。
もそっとうまく料理してくれたらネタとしては面白い作品だろうに(--;と思いました。
確かに疲れた男の色気が欲しいです!若さはじけるヤツよりは断然疲れてる方がおいしいのに。。
投稿: alex | 2007/02/09 15:14